高校生・中学生でもできる起業方法を教えてください!
データサイエンスに興味があります。
■ 高校生・中学生の起業ステップと大前提(※ 項目名をタップするとリンクが開きます)
- 【データ分析系】 アンケート調査代行
- 【データ分析系】 ウェブデータ分析
- 【データ分析系】 インタビュー調査代行
- 【SNS 運用系】 Instagram 運用代行
- 【SNS 運用系】 動画編集
- 【クリエイティブ系】 広告クリエイティブ制作代行
- 【クリエイティブ系】 イラスト・ウェブマンガ制作
- 【プログラミング系】 ウェブサイト制作・運用代行
- 【プログラミング系】 アプリケーション開発
- 【プログラミング系】 AI プロンプトエンジニアリング
(※ 目次をクリックすれば、どこからでも読めます)
アンケート調査代行
必要なツールやスキル
項目 | 内容 |
---|---|
カテゴリー | データ分析系 |
初期投資 | 0 円~ |
無料で使えるツール | Google Forms, Google Sheets など |
身につくスキル | 仮説検証、データ分析、統計解析、表計算ソフトなど |
スキルを活かせる大学の学部 | ・情報学部、理工学部など ・データサイエンス学部、心理学部、経済学部、社会学部など |
どんな人にオススメ? | ・調査や研究に興味がある中学生・高校生 ・データ分析の分野で将来起業してみたい中学生・高校生 |
アンケート調査代行は、顧客から依頼を受けてアンケートの設計・実施・分析などを行うビジネスです。
昔は、高価な統計ソフトやオフィスソフトが必要でしたが、今の時代なら Google Forms や Google Sheets などを使えば、初期投資 0 円で起業できます。とくに、「調査や研究に興味がある中学生・高校生」や「データサイエンスで将来起業してみたい中学生・高校生」にオススメです。
アンケート分析を通して統計学の初歩を体験すれば、データサイエンスがとても面白く、身近なものだと分かりますよ!
起業のステップ
最初は無料でもいいので、「アンケートをしたいけど時間がない、やり方が分からない」というお客さんを見つけてください。その顧客から仕事を受けます。もしくは、自分でアンケートをしてみても構いません。そして、下記のようなステップを実際に経験してみましょう。
【 アンケート調査代行で最初にやること 】
1. どんなアンケートを、誰に、どのくらいするか決める。
2. Google Forms でアンケートの設問と回答選択肢を作る。
3. アンケート対象者に Google Forms の回答用リンクを知らせる。
4. 回答が集まったら、Google Forms から Google Sheets を開く。
5. Google Sheets の合計関数(SUM)や平均関数(AVERAGE)などで回答を分析する。
これなら私にも始められるかも・・・
どんなスキルがあればお金をもらってできますか?
お金をとれるレベルでアンケート調査を行うなら、「アンケート前の仮説構築」と、「アンケート後の統計分析」の2つのスキルが必要です。
お金をとれるレベルでアンケート調査を行うなら、大学など研究機関の研究調査に役立てられるくらいの質が求められます。そのためには、いきなりアンケートを作り出すのではなくまず仮説を構築し、仮説に基づいてアンケートの設問と回答項目を作る必要があります。
例えば、「学校までの通学時間が長い高校生ほど、スマホで英語ヒアリングを勉強する時間が長い」といった仮説を構築し、その仮説を検証するために「通学時間」と「英語ヒアリングの勉強時間」の設問を作る、といったイメージです。
また、アンケートデータの分析は、単純に合計や平均を出すだけでなく、回答者ごとのクロス集計を行ったり、 Google Sheets や Excel などの表計算ソフトを使って統計分析ができるようチャレンジしてみてください。「Google sheets 関数」などで検索すれば、表計算ソフトの使い方が分かりますよ。
上記の図は、アンケート調査代行の将来キャリアの一例です。
仮説構築や統計分析の難易度は高く、また試行錯誤の経験が必要ですが、自分が集めたデータを自分の手で分析すれば、統計学やデータサイエンスのおもしろさに肌感覚で触れられますよ!
データサイエンスは国が人材育成にものすごく力を入れていますし、起業や研究のチャンスが多い分野です。アンケート調査代行で初歩のスキル・経験を得られれば、将来キャリアは確実に広がりますよ。
大学受験で有利になる学部
統計学やデータサイエンスに興味がわいたら、データサイエンスに特化した学科が進路の候補になりえます。例えば滋賀大学のデータサイエンス学部や横浜市立大学のデータサイエンス学部の総合型選抜では、データ分析の経験や資格取得が評価されています。
統計学の資格としては、日本統計学会が認定する統計検定があります。例えば統計検定2級にA評価で合格もしくは1級の「統計数理」に合格が、一橋大学のソーシャル・データサイエンス学部の学校推薦型入試の出願資格の一つとなっています。
また、少しでもデータ分析や統計学の知識・経験があると、心理学部や経済学部、社会学部などの文系学部への進学が有利になります。例えば同志社大学のアドミッション・ポリシーを見ると、心理学部ではデータに基づく思考力が高く評価されることが分かります。
大学でデータサイエンスを深く学べば、プログラミングや統計ソフトウェアの利用など、起業や研究に大きく役立つスキルを身につけられるはず。ぜひチャンスを見つけ、起業や研究にチャレンジしてみてください。
ウェブデータ分析
必要なツールやスキル
項目 | 内容 |
---|---|
カテゴリー | データ分析系 |
初期投資 | 0 円~ |
無料で使えるツール | Google Analytics, Google Search Console, ラッコキーワード、Google Keyword Planner, Google Sheets, ChatGPT など |
身につくスキル | データ分析、統計解析、表計算ソフト、ドメイン設定、サーバー設定など |
受験に有利になる学部 | ・情報学部、理工学部など ・データサイエンス学部、心理学部、商学部、社会学部など |
どんな人にオススメ? | ・ウェブサービスで将来起業してみたい中学生・高校生 ・人間心理やライティングに興味がある中学生・高校生 |
ウェブデータ分析は、研究の仮説検証やビジネスの意思決定に役立てるために、ウェブデータの収集・分析を行うビジネスです。
ツールの理解と使いこなしにはかなりの時間と経験が必要ですが、Google Analytics, Google Keyword Planner, Google Sheets などを使えば、初期投資 0 円で起業できます。とくに、「ウェブサービスで将来起業してみたい中学生・高校生」や「人間心理や執筆活動に興味がある中学生・高校生」にオススメです。
「データ分析という理系的な興味」と「心理やライティングなどの文系的な興味」とは両極端に見えますよね。
だけど経験上、心理や社会など文系的な興味がある人ほど、ウェブデータを分析する面白さに気づきやすいですよ! というのは、ウェブデータは人間活動の集まりに他ならないからです。
起業のステップ
ウェブデータ分析の起業の方法は2つあります。1つは、顧客、例えばウェブサイトを持っているお店や学校などやブログを運営している人などから依頼を受けて、「他人が集めたウェブデータ」を分析する方法です。
もう1つは、自分でウェブサイトやブログを立ち上げて、「自分が集めたウェブデータ」を分析する方法です。
どちらの方法でも、まずは下のステップを実際に経験してみましょう。
【 ウェブデータ分析で最初にやること 】
1. 分析対象のウェブサイトの内容、対象ユーザー、やりたいこと(ユーザーを増やしたい、どんなコンテンツを追加するとよいか分析したい、など)の情報を手に入れる。
2. ユーザー分析のために Google Analytics を導入する。また、検索キーワード分析のために Google Search Console を導入する(導入方法は、そのウェブサイトが作られたツールを調べてみてください)。
3. データが集まるまで1か月ほど放置した上で、Google Analytics でユーザーの流入経路やページごとの閲覧数などを確認する。
4. データが集まるまで1か月ほど放置した上で、Google Search Console で上位のクエリ(検索ワード)とページを確認する。その上で、ラッコキーワードで関連する検索ワード、Google Keyword Planner で検索ワードごとの検索ボリュームを調査する。
5. 上記 3. と 4. のデータを Google Sheets や Excel などの表計算ソフトに整理して、「客観的なデータ」と「主観的な考察」とをお客さんに報告する。
6. 上記 5. の考察に基づいて、ページの文章内容・構成の改善を提案する(文章作成では ChatGPT も役立つ)。
なんか難しそうです・・・
聞いたことのないツールばかりで、何をやるかイメージできないです。
やったことがないと難易度が高く感じると思いますが、「[ツール名] 使い方」などで検索すれば分かりやすい手順がたくさん解説されています。
それにプログラミングは不要なので、プログラミングに苦手意識のある人でもできますよ!
プログラミングはいらないんですね!
じゃあどんなスキルがあればお金をもらってできますか?
お金をとれるレベルでウェブデータ分析を行うには、「SEO 対策」のスキルが必要です。実は「共感性」と「文章力」が超重要な、文系向きの起業アイデアなんですよ!
お金をとれるレベルでウェブデータ分析を行うなら、SEO (Search Engine Optimization) 対策のスキルが必須です。
SEO 対策にはさまざまな手法がありますが、とくに大事なのは、分かりやすい「目次構成」と「文章構成」で読者の悩み解決に役立つページを作ることです。媒体(メディア)はウェブですが、本を作ることとかなり似た部分がありますよ。
例えば、ニキビケア用品の販売サイトを Google Analytics と Google Search Console で調べたら、「ニキビ 高校生 誰にも話せない」という検索ワードでこのサイトに来る人が多く、高校生のニキビに関するページがとくに良く読まれているかもしれません。
であれば、この悩みの解決になるようなページを新たに作り、ケアの方法を分かりやすく書けば、Google 検索で上位表示されユーザー数を増やせるでしょう。また、気軽に悩みを相談できる LINE アカウントを作ってニキビケア用品を買ってくれるユーザーを増やせば、売上アップに貢献できるかもしれません。
上記の図は、ウェブデータ分析の将来キャリアの一例です。
理系っぽい仕事と思いきや、ユーザーの悩みへの共感性と、解決方法を分かりやすく伝える文章力がとても求められます。だから、「理系科目やプログラミングがニガテ…」という人にこそオススメしたい起業方法です。
実は、国語(現代文や古文漢文)をがんばり、ことばがもつ論理性、心情、文化や価値観にするどくなれば、起業の大きな武器になりますよ!
大学受験で有利になる学部
ウェブデータ分析を経験すると、まったくちがう2つの分野のどちらかが進路になるかもしれません。
1つは、データサイエンスの分野です。データ分析に興味がわいたら、データサイエンスに特化した学科が進路の候補になりえます。例えば滋賀大学のデータサイエンス学部の総合型選抜ではデータ分析に特化した試験内容となっていますし、立命館大学の総合型選抜(AO入試)では「数学的素養型」や「課題発見・解決型」の入試方法があるので、データ分析の経験が有利に働くでしょう。
もう1つは、人間心理や教養、文化の分野です。ユーザーの悩みをことばで解決することに興味がわいたら、文学部や教養学部などが進路の候補になるでしょう。例えば山口大学の人文学部では、「コトバや論理に興味がある人」や「現代社会について好奇心が旺盛で、行動力がある人」などが総合型選抜で求める学生像になっています。また、日本女子大学の家政学部では、ウェブサイト運営や SNS 運営が自己推薦書のテーマの一つになっています。
どの進路を目指すにしても、ウェブと人間心理との深い学びは、将来の起業への大きなチャンスになるでしょう。
どの進路を目指すにしても、大学でウェブの技術や人間心理をより深く学べば、ウェブサービスの起業やウェブを使った広報活動に役立つはず。ぜひチャンスを見つけ、起業にチャレンジしてみてください。
インタビュー調査代行
必要なツールやスキル
項目 | 内容 |
---|---|
カテゴリー | データ分析系 |
初期投資 | 2,200 円~ |
無料で使えるツール | Zoom, Google Docs, Speechy Lite, Okoshiyasu2 など |
身につくスキル | 市場調査、傾聴と質問、面接法、ライティングなど |
受験に有利になる学部 | ・商学部、経営学部など ・心理学部、社会学部、文化人類学部など |
どんな人にオススメ? | ・人間心理や執筆などに興味がある中学生・高校生 ・マーケティング(市場調査)分野で将来起業してみたい中学生・高校生 |
インタビュー調査代行は、顧客の代わりにインタビューの実施・話した内容の書き起こし・文章化をする仕事です。
Zoom などオンラインミーティングツールを使えば 0 円からできますが、Zoom では無料アカウントだと 40 分しか話せないなど制約があるので、有料アカウント(月額 2,200 円)が必要でしょう。また、リアルでインタビューする場合は、録音用の IC レコーダーを購入する必要があります。
インタビュー調査代行にオススメなのは、「人間心理やライティングなどに興味がある中学生・高校生」や「マーケティング(市場調査)分野で将来起業してみたい中学生・高校生」です。
私も何度もやりましたが、インタビュー記事の質は、「インタビューをする人がどれだけインタビュー対象の人に興味があるか」が影響します。
「人に興味がある、聞いてみたい、質問してみたい!」という人にオススメですよ。
起業のステップ
インタビューをするときは録音許可をとった上で、Zoom のレコーディングや IC レコーダーで録音し、あとで Okoshiyasu2 などの文字起こしツールで文字にします。もしくは、Google Docs や Speechy Lite といった音声文字変換アプリを使ってリアルタイムで文字にすることも可能です(ただし、精度は高くないのであとで修正作業をする必要があります)。
インタビューを依頼するお客さんには、大きく分けて2つのタイプがあります。
A) 「市場調査をしたい顧客」 10 代のファッション動向調査や新商品のモニター調査をしたい企業など
B) 「仮説検証をしたい顧客」 社会学などの研究調査をしたい大学など
A) であれば、お客さんに何を調査したいのか要件を整理した上で(商品の価格、ブランド認知、満足している点と不満点など)、その商品のユーザーを集めてインタビューをします(※)。
※ 1対1で話しを聞く場合は Depth interview(デプス・インタビュー)、多数のユーザーに話を聞く場合は Group interview(グループインタビュー)と呼ばれます。
B) であれば、お客さんの Research Question(リサーチ・クエスチョン、その研究で明らかにしたいこと)や仮説を聞いた上で、質問票を作成し、調査対象の人にインタビューをします。
話を聞くだけでしょ? と思うかもしれませんが、初対面で深い話を引き出すには高度なスキルが必要です。
インタビュー対象の事前調査、質問の設計、傾聴、会話の流れに合わせた質問など、思考力をかなり求められます。また、上述したように「人への興味」も欠かせません。まずは下のようなことを実際に経験するとよいでしょう。
【 インタビュー調査代行で最初にやること 】
1. お客さんから、何がインタビューの目的で、誰がインタビュー対象で、何人くらいに、どんなことをインタビューするのか聞く。
2. インタビューの目的を基に、インタビュー対象の人の事前調査を行い、質問内容や質問の流れを決める。
3. 上記 2. に基づいて、インタビュー対象をつかまえて話を聞く。
4. Okoshiyasu2 などの文字起こしツールまたは Google Docs や Speechy Lite といった音声文字変換アプリを使って録音データを文字にする。
5. 意味のない言葉を削除したり(「あー、」など)、他の人から見て理解しやすいよう文章を整形したうえで報告書を作る(これが大変!)。
話を聞くのは得意です!
お金をもらってやるにはどんなスキルが必要ですか?
お金をとれるレベルでインタビュー調査を行うには、「質問スキル」と、「文字起こしスキル」の2つが必要です。
インタビュー調査はとても時間がかかる作業なので、スキルがまだまだであってもお金を請求しやすいと思いますよ。
インタビューでの質問には、「構造化面接法」「半構造化面接法」「非構造化面接法」という3つの方法があります。迷ったら「半構造化面接法」を用いれば、事前に質問内容を決めることでインタビューしやすくなりますし、当日の臨機応変な質問もしやすいでしょう。
構造化面接法 : あらかじめ質問内容を決めておき、会話の流れによらず決まった順番で質問をしていく面接法
半構造化面接法 : あらかじめ質問内容を決めておくが、会話の流れに応じて追加の質問をしたり、質問の順番を変えたりする面接法
非構造化面接法 : 事前に質問は考えず、会話の流れに応じて思いついた質問をする面接法
インタビューが終わった後も作業は続きます。インタビュー内容をお客さんに分かりやすく伝えるには、文字起こしスキルが必須です。
文字起こしそれ自体、とても時間がかかる大変な作業です。そのうえ、録音した音声そのままだと、「あー、」「ちょっと、」などの意味のない言葉がたくさんあったり、「それってあれだよね」などの指示代名詞が多かったりして、文章を修正するにはかなりの国語力が必要です。
しかし、文章をどれだけ整形するかによって料金メニューを作っておけば、納得してお金を払ってもらいやすくなるでしょう(文字起こしの料金メニューとしては、「素おこし」「ケバとり」「整文」の3つが一般的です)。
上の図は、インタビュー代行の将来キャリアの一例です。
質問スキルも文字起こしスキルも、たいへん地道で根気のいる作業ですが、新聞記者、社会科学系の研究者、商品企画担当者などの必須スキルです。インタビュー調査代行の経験があれば、社会科学系の学部や商・経営系の学部の入試でアピールできますよ!
大学受験で有利になる学部
マーケティング(市場調査)は、ほぼすべてのビジネスで行われる活動なので、商学部や経営学部などのビジネス系の大学受験が視野に入ります。例えば日本大学商学部の総合型選抜を見ると、ビジネスへの興味や論理性、コミュニケーション能力などの素養をインタビュー経験からアピールできるでしょう。
また、インタビューは社会科学系の研究の基本になる活動です。もし研究に興味がわいたら、社会科学系の大学院まで進んで Case study(ケーススタディ)や Grounded Theory Approach (GTA, グラウンデッド・セオリー・アプローチ) などのより深い研究手法を学び、研究者やリサーチャー、記者などを目指すのもオススメです。
大学でマーケティング手法や社会科学の研究手法を学べば、起業に不可欠な「問題発見・解決力」や「市場調査スキル」がより深く身につくはず。ぜひチャンスを見つけ、起業にチャレンジしてみてください。
2024/11/1 慶応義塾大学 環境情報学部(SFC)に合格者が出ました!
【PR】 GTE®PREP では、志望理由書や小論文、英語小論文などの大学受験対策を行っています。
「総合型選抜や学校推薦型選抜の出願書類をどう書けばいいか分からない!」
「受験直前だけど小論文対策や面接対策がしたい!」
「一般選抜の小論文だけ見てほしい!(国際教養大学の英語小論文と国語等)」
などで悩んでいる方は、ぜひご検討ください。英語で書く書類や、アメリカなど海外大学受験の Essay でも OK です。