高校生・中学生の起業アイデア10選【クリエイティブ系】

高校生・中学生 起業アイデア10 ~クリエイティブ系~ 起業
起業に興味ある高校生
起業に興味ある高校生

高校生・中学生でもできる起業方法を教えてください!
デザインやイラストに興味があります。

gte_kashiwa

■ 執筆 柏 陽平(ダイバーシティ・コンサルティング代表)
・高校生・中学生向け起業家教育プログラム「GTE®」メンター、共同運営者。他にロジカルシンキング研修、データ分析コンサルなど
・早稲田大学大学院商学研究科修了後、日産自動車入社。全員インド人のチームで IT プロジェクトのリーダーを経験するなどを経験
・小学校・中学校で不登校。5歳の子を育てる兼業主夫

(※ 目次をクリックすれば、どこからでも読めます)

高校生・中学生の起業アイデア:クリエイティブ系

広告クリエイティブ制作代行

必要なツールやスキル

項目内容
カテゴリークリエイティブ系
初期投資0 円~
無料で使えるツールCanva など
身につくスキルデザイン、文章力、要件定義、デザインツールなど
受験に有利になる学部・デザイン工学部、芸術学部など
・情報学部、理工学部など
どんな人にオススメ?・イラストなどクリエイティブに興味がある中学生・高校生
・ウェブサービスで将来起業してみたい中学生・高校生
「印刷物制作代行」で身につくスキルとチャンスが得られる進路

広告クリエイティブ制作代行とは、お店などの顧客から依頼を受けて、チラシ、ポスター、パンフレットなどの紙およびデジタルの広告物を作る仕事です。

リアルの印刷物を作るには専門の絵具や紙、印刷などにそれなりの初期投資が必要ですが、IT ツールで作ったデジタル広告物であれば、初期投資ゼロで起業できます。オススメのツールは Canva。スマホやパソコンから無料で利用できるデザイン制作ツールです。Canva は Instagram の画像や動画制作などさまざまな用途で使えるので、ぜひマスターしておきたいツールです。

このビジネスでとくにオススメなのは、「クリエイティブの制作に興味がある中学生・高校生」や「ウェブサービスで将来起業してみたい中学生・高校生」です。

GTEメンター柏
GTEメンター柏

紙などアナログデザインも素晴らしいのですが、ビジネスとして見るとぜひデジタルデザインに挑戦してみてください。デジタルで広告が作れれば、顧客への提供価値がグッと高まりますよ!

起業のステップ

最初は無料でもいいので、お客さんを見つけましょう。お客さんが「なぜ広告を作りたいのか」つまり広告の目的を把握します。例えば、「期間限定でセールをするのでもっとお店にお客さんが来てほしい」「他のライバル店とはちがう点を強くアピールしたい」などが目的かもしれません。

お客さんのためにチラシやポスター、パンフレットを作るのは、芸術作品を作るのとはちがいます。自分が表現したいものを作るのではなく、お客さんがアピールしたいことを「広告商品」として作り、販売するという意識が大事です。

そのため、広告物を作る前に、お客さんが具体的に何をやりたいのかを文章や図などで整理し、お客さんと合意することが非常に大切です(要件定義と言います)。まずは下のようなことを実際に経験してみましょう。

【 広告クリエイティブ制作代行で最初にやること 】

1. お客さんから広告物を作る目的、広告の配布先とユーザー像、とくにアピールしたいことなどを聞く(※)。
2. いきなり作り出すのではなく、まずはノートなどでワイヤーフレーム(大まかなレイアウト)を作る。
3. ワイヤーフレームをお客さんに見せて、どこに何をのせるか、どんな色を使うか、どのような文章にするかなどを打ち合わせる。
4. ワイヤーフレームを基に Canva などでプロトタイプを作る。
5. プロトタイプをお客さんに見せて、合意したら、Canva などで広告物を作る。

※ 紙に印刷する場合は、誰がやるのか、もし自分がやるとしたら印刷代にかかる費用と時間はどうするのかも忘れずに聞いてください(印刷は専門知識や時間、お金がかなりかかります。お客さんにやってもらうか、お客さんから別の会社に発注して印刷してもらう方がよいです)。

やる気になってきた高校生
やる気になってきた高校生

これなら私にもできそうです!
どんなスキルがあればお金をもらってできますか?

GTEメンター柏
GTEメンター柏

お金をとれるレベルで広告クリエイティブを作るなら、広告の要件定義スキルが必須です!

広告クリエイティブの要件定義では、「ワイヤーフレーム」と「要件定義書」の2つを作り、お客さんと認識を合わせるのがオススメです。下記のイメージ画像を参考にしてみてください。

広告クリエイティブ制作代行におけるワイヤーフレームの例(大まかなレイアウト構成でお客さんと広告物の認識を合わせる)
広告クリエイティブ制作代行における要件定義書の例(5W2Hでお客さんの要件を整理する)

「ワイヤーフレーム」は、どこに何をのせるのか、どんな色を使うのか、どのような文章で何をアピールするのかなどを、大まかなレイアウトで整理するものです。

「要件定義書」は、お客さんがやりたいことを文章や図などで整理するもので、色々なまとめ方がありますが、5 W 2 H でまとめると抜け漏れ勘違いを防ぎやすいです。

「ワイヤーフレーム」と「要件定義書」という2つのフレームワークを使えば、お客さんがやりたいことがグッと明確にできるはずです!

やる気になってきた高校生
やる気になってきた高校生

なるほど…! 使いこなすには色々経験しないとですが、まずは使ってみます!

実際のところ、お金をもらえるレベルで要件定義をするには経験が必要です。ですが、やみくもに広告を作るのではなく、見様見真似でよいのでフレームワークを使ってお客さんの要件をまとめれば、グンと早いスキルアップができますよ!

GTEメンター柏
GTEメンター柏

ちなみに、「ワイヤーフレーム」も「要件定義書」も、IT システム開発の現場でほぼ 100 % 作られている文書です。中学生・高校生のうちから作れるようになれば、ウェブシステム開発などで社会人や大学生と同等以上の力を発揮できるはず!

【印刷物制作代行の起業のステップ】 1.まずは無料でもいいので注文をもらう ⇒ 2.お客さんの要件を印刷物に表現する、スキルアップと実績づくり ⇒ 3.大学でデザインやユーザーインターフェースを深く学ぶ ⇒ 4.デジタルコンテンツや IT 分野で本格的に起業

上の図は、広告クリエイティブ制作の将来キャリアの一例です。

デザインと言うと「イラストさえ描けたらよい」と思うかもしれませんが、作るのはイラストだけではありません。イラストなどの「絵」、キャッチコピーなどの「文章」、全体の「レイアウト構成」など複数の要素が合わさって1つの商品となるので、ぜひ複数のスキルを同時に高めていってください。1人ではなくチームで作るのもよいでしょう。

また、お客さんの許可が得られたら、ぜひ自分が作った広告物を Instagram や Pinterest などの SNS に実績として投稿してください。自分の実績を他の人に分かりやすく示せるので、いまのお客さん以外のお客さんにもビジネスを広げやすくなりますよ。 

大学受験で有利になる学部

クリエイティブな制作に興味が出た人は、デザイン工学や芸術関係の学部に進学すると、より深くデザインが学べるでしょう。例えば多摩美術大学の情報デザイン学科では、制作物のポートフォリオを評価する総合型選抜を実施しています。

また、現代の制作物には IT が欠かせません。現代は、画像や動画などのコンテンツデザインだけでなく、使い勝手のよいウェブサービスなどのユーザビリティに関するデザインができる人がますます求められています。例えば専修大学のネットワーク情報学部では、2021年度の AO 入試を UI(ユーザーインターフェース)デザインワークショップで受験するというユニークな入試方法をとっています。


大学でデジタルコンテンツの作り方や、ユーザーニーズに合ったデザイン手法などを深く学べば、ウェブサービスの起業やウェブを使った広報活動に生かせるはず。ぜひチャンスを見つけ、起業にチャレンジしてみてください。

イラスト・ウェブマンガ制作

必要なツールやスキル

項目内容
カテゴリークリエイティブ系
初期投資0 円~
無料で使えるツールMediBang Paint, Tayasui Memopad など
身につくスキルイラスト、画像編集ソフト、要件定義
受験に有利になる学部・デザイン学部、芸術学部など
・理工学部、情報工学部など
どんな人にオススメ?・イラストに興味がある中学生・高校生
・デザイン分野で将来起業してみたい中学生・高校生
「イラスト・ウェブマンガ制作」で身につくスキルとチャンスが得られる進路

イラスト・ウェブマンガ制作は、お客さんから依頼を受けて、イラストや漫画を制作する仕事です。

漫画と言っても雑誌やマンガアプリに掲載されているものばかりではありません。テレビ CM などで見たことがあると思いますが、CM や広告として漫画を使うことがよくあります。そうした広告や PR のための手段として、イラストやウェブマンガなどを制作する仕事です。

紙とペンがあればもちろんイラストは作れますが、起業を視野に入れるのであれば IT ツールを使ったイラスト制作やウェブマンガ制作を断然オススメします! MediBang Paint, Tayasui Memopad などのツールは、無料で、パソコンだけでなくスマホ、タブレットでも使えます。本格的にイラストを描くにはペンタブレットなどの電子機器があった方がよいですが、とりあえず始めてみる分にはハードル低く始められるでしょう。

起業のステップ

イラスト・ウェブマンガ制作の起業のステップは、この記事の「広告クリエイティブ制作」とほぼ同じなので、こちらをご参照ください。

【イラスト・ウェブマンガ制作の起業のステップ】 1.まずは無料でもいいので注文をもらう ⇒ 2.お客さんの要件を絵で表現する、スキルアップと実績づくり ⇒ 3.大学でデザインやデジタルメディアなどを深く学ぶ ⇒ 4.デジタルコンテンツやデザイン分野で本格的に起業

上の図は、イラスト・ウェブマンガ制作の将来キャリアの一例です。

お金をもらってイラストや漫画をつくるには、自分が描きたいものを作るのではなく、お客さんの悩みを整理してお客さんがほしいことをイラストや漫画に表現する必要があります。

そのためビジネスでは、絵の上手さやオリジナリティよりも、いかにお客さんの悩みを聞き出し、整理できるかが大切です。「お店に入りやすくしたい」「商品の使い方を分かりやすく伝えた」「商品を買ったあとどんな満足が得られるか伝えたい」など、芸術作品を作るというよりも、「お店とお客さんとのコミュニケーションツールを作る」という意識で臨むと完成度の高いイラストや漫画になりますよ。

また、イラスト制作が出来たら Instagram などの SNS にどんどんアップしてください。自分のスキルや実績を他の人に分かりやすく示せるので、起業のチャンスを増やせるはずです。

大学受験で有利になる学部

デザイン学部や芸術学部の総合型選抜(AO入試)では、出願書類として自分が作った作品を提出するよう求められます。

受験間近になってあわてて作品を作るのではなく、まずは無料でもよいのでお客さん相手のデザイン経験を積んでいれば、デザインスキルを高めた上で受験できるはず。例えば駒澤大学の自己推薦選抜などで、デジタルコンテンツの制作経験があると受験に有利になるでしょう。

ただし、将来の起業を考えるのであれば、理工学部や情報工学部などでデジタルメディアを学ぶのがオススメです。デジタルコンテンツが作れるようになれば、規模が大きい、世界展開可能な起業ができるチャンスがあるかもしれません。

⇒ 高校生・中学生の起業アイデア 10 選に戻る

GTE PREP 大学受験の情報戦を制する!セミナー
プレゼンター
プレゼンター

【PR】 「大学受験の情報戦を制する!オンラインセミナー」の録画データを無料配信中です!「国際教養系」や「商・経営・データサイエンス系」の大学・学部にご興味のある方はお気軽に配信希望をしてください。

タイトルとURLをコピーしました