ビジネスプランって何をどう書けばいいんだろう…
押さえるべきポイントってありますか?
※ 高校生向けに解説していますが、大学生、社会人のビジネスプランでもそのまま使えます。
※ スマホでも見やすいよう、ビジネスプランの7項目ごとに記事を分割しました(2024/5/24)。
■ この記事で分かること
- ビジネスプランに書くべき基本7項目の書き方や具体例が分かります。
- 審査員や投資家がどんな点を評価するのか? 評価しないのか? が分かります。
なお、別ページにプレゼン審査のコツ 24個と資料の作り方7項目があるのでこちらも参考にしてみてください。
(※ 目次をクリックすれば、どこからでも読めます)
ビジネスプランとは
ビジネスプランとは「審査員や投資家、仲間にしたい創業メンバーなどに対して、どんなビジネスを起業するのか理解してもらうための説明書」です。
この定義から分かる通り、ビジネスプランは「人に説明することが大前提」です。審査員から見て分かかりづらいビジネスプランは、高い評価が得られません。
分かりやすいビジネスプランを書くには、下記の「ビジネスプランの基本7項目」を押さえるのがオススメです。これは実際のスタートアップ企業のプレゼンでも使われている内容なので、この7項目でまとめると審査員や投資家は理解しやすいでしょう。
■ ビジネスプランの書き方 基本7項目の全体像(※ タップすると詳しい解説ページが開きます)
1.問題(Problem)
このビジネスで解決したい問題は何ですか?
2.解決策となる製品やサービス(Solution)
その問題をどうやって解決するのでしょうか?
3.競合優位性(Competitive Advantages)
なぜ顧客は、競合製品ではなくあなたの製品やサービスを買わないといけないのですか?
4.顧客(Customer)
その製品やサービスにお金を払ってくれるのは誰ですか?
5.ターゲット市場(Target Market)
その製品やサービスは具体的にどんな市場をねらって売り込みますか?
6.ビジネスモデル(Business Model)
その製品やサービスはどんな販売方法、価格戦略、広告宣伝で販売しますか?
7.収支計画(Financial Plan)
年間の売上・コスト・利益はどの程度で、起業後どれくらいで利益がプラスになりますか?
(その他(Others))
基本7項目以外で、特定のコンテストによっては書くべきこと
応募フォームはコンテストによりさまざまですが、この基本7項目を押さえれば、おおよそどんなビジネスプランコンテストでも対応できますよ!
問題(Problem)
■ 同じ意味の項目名
顧客の抱える課題・ニーズ、プランを思いついたきっかけ・目的、解決したい社会問題 など
このビジネスで解決したい問題は何ですか?
顧客が「お金を払ってでも今すぐ解決したい!」という〇〇の問題を解決します!
ビジネスの文脈では、問題(Problem)とは「お金を払ってでも、今すぐ解決したい苦しみ」と言えます。
問題の中でもとくに強い問題を痛み(Pain)と呼び、Pain をいかに解決できるかが起業の成功/失敗に大きく影響します。
⇒ 問題(Problem)の詳しい書き方や具体例を見てみる!
解決策となる製品やサービス(Solution)
■ 同じ意味の項目名
商品、ビジネスアイデアの価値、ビジネスアイデアの特徴、顧客未来図 など
その問題をどうやって解決するのでしょうか?
〇〇の問題を徹底的に解決できる機能を持った製品やサービスを開発し、販売します!
問題を解決するための製品やサービスを解決策(Solution)と言います。
解決策は、問題とフィットする(整合性が合う)ようにするのが大原則です。そのため、解決策については問題とセットで解説します。
⇒ 解決策(Solution)の詳しい書き方や具体例を見てみる!(※ 問題と同じ記事です)
競合優位性(Competitive Advantages)
■ 同じ意味の項目名
製品やサービスの強み・特長、類似商品、独自性、既存の代替品、他社との差別化、市場競争力、セールスポイント など
なぜ顧客は、競合製品ではなく
あなたの製品やサービスを買わないといけないのですか?
競合製品にはない〇〇という機能が、△△という問題を徹底的に解決できます。
これが、顧客が私たちの製品を買う理由です!
競合優位性(Competitive Advantage)とは、顧客が「競合のライバル商品ではなく皆さんの商品を買う理由」となるものです。
理由があいまいだとその製品やサービスは中々売れないので、何に競合優位性があるのかを、比較表などで分かりやすくまとめます。
⇒ 競合優位性(Competitive advantage)の詳しい書き方や具体例を見てみる!
顧客(Customer)
■ 同じ意味の項目名
お客さん、顧客層、ユーザー など
その製品やサービスにお金を払ってくれるのは誰ですか?
〇〇という全体の中の、とくに△△の属性を持つ人たちです!
顧客(こきゃく、Customer)とは、製品やサービスにお金を払う人のことです。
「高校生」「男性」などざっくりとしたイメージではなく、顧客の属性や生活スタイルなどで細分化して、具体的に顧客を特定することがとても大事です。
⇒ 顧客(Customer)の詳しい書き方や具体例を見てみる!
ターゲット市場(Target Market)
■ 同じ意味の項目名
標的市場、対象市場、TM、市場規模 など
その製品やサービスは、具体的にどんな市場に売り込みますか?
〇〇市場全体の中で、私たちがねらうターゲットは△△市場です。
将来的に△△市場は、こういう社会要因で拡大していきます!
ターゲット市場(Target Market)とは、ターゲットの顧客層が製品やサービスを取引する概念上の場のことです。難しい定義なので、下の記事では具体例を使って説明しています。
⇒ ターゲット市場(Target Market)の詳しい書き方や具体例を見てみる!(※ 顧客と同じ記事です)
また、ターゲット市場では、「具体的に何人くらい顧客がいるのか」(または具体的に何億円の年間取引のある市場なのか)と数字で特定することがものすごく大事です!
なぜなら、具体的な顧客数が分からないと製品がどれだけ売れるかも分からない、つまり売上の根拠が分からなくなってしまうからです。数字の出し方については、収支計画とセットで、下記の記事で詳しく解説しています。
⇒ 具体的な顧客の数の出し方と収支計画の立て方、具体例を見てみる!
ビジネスモデル(Business Model)
■ 同じ意味の項目名
販売(提供)方法、広告方法、必要な経営資源(ヒト、モノ、技術・ノウハウ)、製造・調達方法、販路、チャネル など
その製品やサービスは、誰に対して、どんな販売方法、価格戦略、広告宣伝で販売しますか?
この製品は、こういう販売チャネルを使って顧客に売ります。単価はいくらで、こういう広告を出して顧客に販売促進し、収益を得ます!
ビジネスモデル(Business Model)とは、企業がどうやってもうけるのかを図などで表現したものです。自分たちの会社のお金の出入りを、一目で分かるように図解するのがポイントです。
⇒ ビジネスモデル(Business Model)の書き方、具体例を見てみる!
収支計画(Financial Plan)
■ 同じ意味の項目名
収入の流れ、コスト構造、採算計画、実現性、継続性、 など
年間の売上・コスト・利益はどの程度で、起業後いつまでに利益がプラスになりますか?
このビジネスの年間売上・コスト・利益はこれくらいで、起業後6か月までは利益がマイナスですが、7か月目からプラスに転じます!
収支計画(Financial Plan)とは、ある一定期間の売上・経費(コスト)・利益の見込みを算出することです。
収支計画を立てるには、前提条件として、「顧客数」「販売単価」「ビジネスモデル」などが明確になっている必要があります。そのため、下の記事では収支計画単体ではなく、ターゲット市場とセットで詳しく解説しています。
⇒ 具体的な顧客の数の出し方と収支計画の立て方、具体例を見てみる!
その他(SDGs, プラン概要、テクノロジーなど)
基本7項目以外で、ビジネスプランでよく問われる項目があります。例えば、社会課題解決型のビジネスプランコンテストなら「SDGs, 社会貢献」企業主催のビジネスプランコンテストなら「テクノロジー」を書く項目がよくあります。
⇒ その他(SDGs, プラン概要、テクノロジーなど)の書き方、具体例を見てみる!
高校生5人のビジネスプラン実例
第1回「GTE ビジネスプランコンテスト」に応募頂いた5人の高校生の実例がありますので、こちらの記事を参考にしてみてください。
事例その1「筋肉 Kitchen」は、店舗経営型のビジネスプランです。
事例その2「BLUESTAR」は、ファッションビジネスをテーマにしたビジネスプランです。
事例その3「C-OD 錠」は、薬品、薬剤に関するテクノロジーベースのビジネスプランです。
事例その4「初め美(そめび)」は、Web サービス型のビジネスプランです。
事例その5「ROCRAYONS」は、社会課題解決型のビジネスプランです。
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