他にビジネスプランに書くべきことがあれば教えてください!
■ ビジネスプランの書き方基本7項目の全体像(親記事) (※ 項目名をタップするとリンク先が開きます)
1.問題(Problem)
このビジネスで解決したい問題は何ですか?
2.解決策となる製品やサービス(Solution)
その問題をどうやって解決するのでしょうか?
3.競合優位性(Competitive Advantages)
なぜ顧客は、競合製品ではなくあなたの製品やサービスを買わないといけないのですか?
4.顧客(Customer)
その製品やサービスにお金を払ってくれるのは誰ですか?
5.ターゲット市場(Target Market)
その製品やサービスは具体的にどんな市場をねらって売り込みますか?
6.ビジネスモデル(Business Model)
その製品やサービスはどんな販売方法、価格戦略、広告宣伝で販売しますか?
7.収支計画(Financial Plan)
年間の売上・コスト・利益はどの程度で、起業後どれくらいで利益がプラスになりますか?
(その他(Others))
基本7項目以外で、特定のコンテストによっては書くべきこと
(※ 目次をクリックすれば、どこからでも読めます)
タイトル、概要
ビジネスプランのタイトルや概要(Summary)を書くコツは、「〇〇という問題を××という製品やサービスで解決する」と一文で考えることです。このようにまとめれば、審査員はビジネスプランの全体像を理解しやすくなります。
また、たいてい応募フォームの一番最初の項目になっていますが、後回しにして一番最後に書くのがオススメです。なぜなら、ビジネスプランを短い文字数で要約するのは大変難しく、最初に書こうとすると詰まってしまうことが多いからです。
■ タイトル、概要の例
- PFC バランスのとれた食事に悩むアスリートのための、筋肉増強レストラン「筋肉 Kitchen」
- ファッションセンスに自信がなくひきこもりがちな高校生のための、トータルコーディネートサービス「BLUE STAR」
- 誤嚥性肺炎のリスクがある高齢者向けの、口腔内崩壊錠サプリメント「C-OD錠」
- 重度ニキビに悩む人向けの、ニキビクリニック紹介サービス「初め美」
- つかむ力が弱く色覚に過敏性のある児童向けの、つかみやすく優しい色合いのクレヨン「ROCRAYONS」
SDGs, 社会貢献、サステナビリティ
SDGs, 社会課題解決型のビジネスコンテストでよく問われる項目です。いかにもうかるかだけでなく、いかにサステナブルに(継続的に)社会を良くしていくかを書きます。
■ SDGs, 社会貢献の例
- フェアトレード製品の販売により、途上国の農家に正当な利益が得られる
- 電気やバイオマスを使った燃料補給サービスにより、物流にかかる環境負荷を下げられる
- 貧困家庭向けの奨学金サービスにより、貧困家庭の進学率を上げられる
- 健康寿命が延びて、高齢者の QOL (Quality of Life) が上がる
注意すべきなのは、ビジネスとしてのサステナビリティ(継続性)も同じくらい重要な評価対象であることです。
いくら社会貢献になったとしても、利益が上がらないビジネス、無償労働を前提としたビジネスは、継続性がありません。現実の起業でも、もうけが出ないビジネスやボランティアは、途中解体や活動縮小になる可能性が高くなります。
より多く社会貢献をしていくには、より多くのもうけを得て、ビジネスを大きくするのが大前提です。
ちなみに、お金もうけそれ自体が社会貢献になりますよ。
会社は社会保険料や税金を支払いますが、それらは教育、福祉、医療、途上国支援などの原資になっているからです。
社会課題解決型のビジネスプランの改善例がありますので、こちらも参考にしてみてください。
プランを思い付いたきっかけ
自分がそのビジネスプランを思い付いたきっかけをそのまま書けばよいだけです。
…といっても、きっかけが「テレビで見たから」「授業で聞いたから」のように自分に直接関係のないことだけしか書いてなかったら、審査員は残念に思うかもしれません。起業、ビジネスでは、自分ごとでない問題に取り組んでも良い解決策は出にくいからです。
だから、最初のきっかけは自分ごとでなかったとしても、必ず自分ごととしての問題意識で書きましょう。例えば、「〇〇という問題を授業で聞き、実際に友だちが同じ問題をかかえていることを知った。そこで、その友だちと協力して××という解決策のビジネスプランを考えた」といった具合です。
テクノロジー
テクノロジーを重視するビジネスコンテストでよく問われる項目です。
テクノロジーを重視するビジコンでは、「自分でテクノロジーを調査し、理解する力」が求められます。「〇〇テクノロジーを使う」とだけ書いて終わり、ではなく、下記のようなことをきちんと説明するのが大事です。
■ テクノロジーについて書くこと
- なぜその製品やサービスにそのテクノロジーが必要なのか
- どのような仕組み、原理でそのテクノロジーは作用するのか
- なぜ他のテクノロジーではなく、そのテクノロジーでなければいけないのか
- どんな論文や技術文書でその効果が証明されているのか など
テクノロジーベースのビジネスプランの改善例がありますので、こちらも参考にしてみてください。
実現可能性
ビジネスプランは「プラン(計画)」なので、実際に起業する必要はありません。しかし、現実に起業するとして、本当にそのプラン通りにいくのかを問うビジネスプランコンテストもあります。
実現可能性は、考えるフレームワークとして経営資源の4要素「ヒト」「モノ」「カネ」「情報(ノウハウやテクノロジーなど)」を使うと書きやすいです。
■ 実現可能性の例
- ヒト: このテクノロジーの特許権を持っている〇〇先生が CTO (Chief Technical Officer) である
- モノ: すでにプロトタイプが完成しており、PoC (Proof of Concept) ができる状態である
- カネ: エンジェル投資家に〇〇万円分の転換社債(Convertible Loan)を発行しており、資金調達済みである
- 情報: テクノロジーの特許権を保有している〇〇大学と、独占使用権付きのライセンス契約を結んでいる
実現に向けての課題、ハードル、リスクなど
実現可能性と同じく、考える枠組み(フレームワーク)として、経営資源の4要素「ヒト」「モノ」「カネ」「情報(ノウハウやテクノロジーなど)」を使うと書きやすいです。
■ 実現に向けての課題、ハードル、リスクの例
- ヒト: このテクノロジーに詳しいエンジニアが CTO (Chief Technical Officer) として必要だ
- モノ: プロトタイプを完成させるには、まだ〇か月必要だ
- カネ: 広告宣伝をしていくための資金調達がまだできていない
- 情報: 〇〇大学との契約には独占使用権が付いておらず、他社も同じテクノロジーを使うリスクがある
「その他」については以上です。ぜひ、皆さんのビジネスプランに活かしてください!
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